はじめに
プロフィール 神奈川県に住んで40年以上になります。若いころは製造会社などで働いていましたが、その後は営業の仕事に変わります。60歳を過ぎてから会社を辞め、インターネット関係を自営し現在も続けています。登山やハイキング、山歩きが好きで59歳の時に山歩き同好会をつくりました。それから十数年間、山歩き同好会の仲間と山を歩いてきました。特発性器質化肺炎を発病するまでは病気知らずでした。妻と一男一女、1942年(昭和17年)生まれ。東京都品川区出身。
当サイトは特発性器質化肺炎(間質性肺炎)の発病・入退院・通院の治療記録です。 間質性肺炎は症状などにより7種類に分類できるとされています。特発性器質化肺炎はその内の一つです。特発性器質化肺炎は私自身にとって思いもかけない病気であり、一般的にもあまり知られていない病気です。そのため特発性器質化肺炎を治療中の方やご家族の方、また少しでも関心のある方の参考になればと思い公開いたしました。トップページから順に読んでいただくと特発性器質化肺炎が、どのような病気かがおおよそ理解できると思います。ただ、間質性肺炎は病名の種類により症状や治療方法が異なります。特発性器質化肺炎以外の間質性肺炎については他のサイトを参考にしてください。 著名人・有名人も多くの方が間質性肺炎にかかっています。(間質性肺炎は6~7の病名に分類されるため、どの種類の病気かは分かりません。) 天野祐吉・飯島愛・武満徹・多胡輝・星新一・松本典子・三浦朱門・美空ひばり・三ツ矢歌子・松本典子など(敬称略)。
「特発性器質化肺炎」という聞いたこともない病気にかかってしまった! 今まで病気らしい病気をしたことがなく、病気に対しても無関心で肺炎という病気は1種類だけだと思っていました。この病気になってから肺炎という病気には、原因や分類などにより数多くの種類があることを知りました。しかも「間質性肺炎」は肺炎の中でも難病とされているらしいのです。余命とか予後とか再発とか急性増悪(きゅうせいぞうあく)とか刺激的な言葉がたくさん出てきます。とにかく「容易ならざる病気になってしまった」と思いました。そのため12年間続けてきた山歩き同好会の管理人を辞めることにしました。覚悟を決めて病気に専念して「治ったらまた山へ登ればいい」と考えたのです。
病気の始まりはこんな感じでした
「少し熱っぽいかな?」そう感じたのは2014年(平成26年)11月のある日でした。 昔は年に1度くらいは風邪を引いていました。が、ここ10数年は風邪を引いたこともありません。もっとも風邪の引き始めと思われる微熱があることがたまにありました。そんな時は市販の風邪薬を飲んでおくと翌日はその微熱もなくなっているのです。それで今回もその「風邪の引き始めかな」と思い、あまり気にもしなかったのです。そんな微熱が3日間続いた後、急に熱が高くなってきました。熱は37~39度台で、これはまずいと思い市販の風邪薬を飲んで様子を見ました。しかし風邪薬を飲んでも一向に良くなりません。最初は全く出なかった咳が出るようになってきました。私の場合、風邪を引く時は必ず喉が赤く腫れて痛くなります。
しかし今回は不思議なことに喉が痛くならないのです。咳も「空咳」のような感じで胸の奥のほうから「コホン、コホン」と出るような感じなのです。だから、風邪にしてはおかしいなと感じました。こんな状態が4日ほど経ったので「病院へ行こう」と思い立ちました。だが、ちょうど土曜日からの3連休になり病院も休みで行けません。連休明けの火曜日の朝に熱を測るとやはり38度台です。もうこうなると、一刻も早く病院へ行って診てもらうしかありません。近くのかかりつけ病院はもう20数年来も尿酸(痛風)とコレステロールの薬を処方してもらい通院しています。
最初は肺炎(細菌性)と診断される 最初の微熱から既に10日ほどが経っていました。 病院へ行くのが遅かったのでもっと早く行けばよかったと後悔してしまいます。いつも行き慣れている病院ですが、違う病気なので初診票を記入します。呼吸器内科で呼ばれて問診を受けます。まだ若い30代くらいの女性医師です。インフルエンザ検査・血液検査・X線・CT検査を受けることになります。再度呼ばれて検査の結果の説明があります。その結果はインフルエンザは陰性でした。しかしX線画像は肺の上部に白い影があります。そして血液検査やCT検査結果から肺炎(細菌性)ではないかとの診断結果でした。抗生物質と解熱剤・咳止め薬を処方してもらってその日から飲み始めます。
抗生物質はすぐ効くものと期待しました。ですが3日経っても5日経っても熱は下がりません。そして咳も以前より多くなったような感じです。 1週間目に再度血液検査とX線撮影をして呼吸器内科の診断を受けます。 X線写真は1週間前とほとんど変わっていませんでした。そこで先生から北里大学病院での詳しい検査を勧められ、6日後に検査に行くことになりました。担当の先生は常勤が北里大学病院ですが、週に1回はこのS病院へ非常勤医師として勤務しているようです。そのため同じ先生ですがS病院から北里大学病院へ紹介する形になります。今日のところは気管支炎に効く抗生物質を処方してもらって飲み始めます。5日経過しましたが熱は一向に下がらず咳も相変わらずです。自宅マンションの3階への階段を上ると息が切れるようになりました。そして明日は北里大学病院で検査を受けるのです。
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